こんにちは、セイジュン(@39Seijun)です。先日、東京の代々木上原駅近くにある「東京ジャーミィ」に行ってきました。国内で、イスラム教のモスクを訪れるのは初めて。荘厳な雰囲気でありながら、生活・日常に根差したジャーミィを見学してきました。
11月某日。最高気温25度近くという秋とは思えない陽気の中、東京ジャーミィを訪れました。
神社仏閣は初詣で・夏詣で・秋祭りなど折に触れてお参りに伺ったり、その際は御朱印を頂いたりとなじみが深いのですが、イスラム教のモスクを訪れるという機会はありませんでした。
住まいの近隣にあるということもあって行ってきました。最近、近隣で知己を得たご隠居に誘われてのことです。
東京ジャーミィ
小田急線の急行で新宿から5分、東京メトロ千代田線の終点でもある代々木上原駅から徒歩5分に東京ジャーミィはあります
。今回は、見学ツアーに申し込んでいたのでガイドの方もついて、建物全体を案内していただきます。
早速のレクでお話いただいたことの中から、何点かランダムに。曰く、
・ここ東京ジャーミィは、1938年、226事件の2年後という時代に建築された。
・ロシア革命により、露帝国に住んでいた回教徒・トルコ民族の一部が海外に離散。日本にたどりついた人々が「東京回教徒団」を設立。
・彼らを支援するため、山下汽船(現商船三井)や箱根土地(プリンスホテルの前身)といった往時の大企業の土地を提供され、また、頭山満といった思想家・政治家が主導。
・木造建築だったこともあり、1986年に初代モスクは取り壊され、トルコ本国での寄付を受け2000年に現在のモスクが開堂。オスマントルコ時代のモスクを蘇えらせている。
以上、メモの走り書きからで恐縮です。
礼拝堂見学
大きな食堂兼講堂といったところで、イントロダクション的に前述の説明を聞いた後、礼拝堂へ。
ここも一般に開放されており、写真撮影も可。その後、ちょうど12時からの礼拝も拝見させていただきました。
礼拝には三々五々、人々が参集し、近隣のインターナショナルスクールからムスリムの子供たちも来ていました。
最初は隣の友達と突っつき合いをしていたイタズラ男子も徐々に静かになって行きます。独特の音階によるコーランの詠唱が礼拝堂のドームに響き渡る中、祈りの時間はやはりそれは荘厳なものでした。
トルコ料理を頂きました
その後、大食堂に戻り、ランチタイム。
ヨーグルトと肉のスープ:ゆるーくスープ状にしてありますが、酸味はヨーグルトのまま。それとお肉を併せてあり、トルコの郷土料理とのこと。初めて食べました。
チキンとマッシュルームのソテー:トマト味。これはよくある味でした。
トルコ風ピラフ:バターと塩の味が絶妙!
サラダ:看板にはサラダとありますがデザートでした。潰したマメを甘く仕上げたもの。これも美味しかった。
トルコ料理というのを食べたのも初めてでしたが、いずれも美味。ご馳走さまでした。
ハラールマーケット
また、東京ジャーミィ内には売店もあります。
イスラム教では宗教上、食べてはいけないものというものがあって、それを許されているものという意味の「ハラール」が売られているハラール・マーケットです。
小ぶりのカルディみたいなイメージで、珍しい缶詰・ピン詰や香辛料などが売られていました。一般の方も購入できるのでお土産にもアリですね。
以上、食事の時間を含めて2時間ほどのツアーでしたが、貴重な体験でした。
ツアーを終えて
中東で起きている紛争も先行きが見えず、宗教が根っこにある対立は何世紀もの時間を要しても終わることがありません。
島国に住む我々(ちょっと主語が大きくなりましたね。少なくとも私)にとっては、異文化や見た目の違う人々の習慣はやっぱりちょっと怖い時もあります。それでも出来れば相互に理解でき、緩やかに共存できる世の中であったらいいなあと思った次第です。
そんなときに、東京ジャーミィを訪れることができて大変いい経験ができました。ちなみに「ジャーミィ」とは大きなモスクの意味だそうです。
そうそう、今回ご一緒したご隠居は、ここら辺りに住んで70年とのこと。子供のころに初代のモスクも見たことがあり、「いやー、あのころは【フィフィ教】って呼んでたよ。何だったんだろうね、フィフィって。訳わからないまま、親父やお袋に『フィフィさんの近くで遊んでくるよー』って行って出掛けたもんだよ」と言ってました。
ガイドの方いわく、回教徒(イスラム教)の「回」が中国語で「フィ」って言ってたことから日本でも言われていたのでは、とのこと。なるほどなあ。
ご隠居とは最近知り合ったのですが、面白い経歴の持ち主。また遊んでくれそうなので追い追いレポします。ではまた。