【薬師寺東京別院】写経をしてきました。

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セイジュン
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10月半ば。秋晴れの朝、東京は五反田駅にほど近い薬師寺東京別院で写経をしてきました。

こんにちは、セイジュン(@39Seijun)です。「今年やりたい100のこと」今回は「写経」です。

ことの発端は、NHKで放送されている「ドキュメント72時間」というドキュメンタリー番組にあります。

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ドキュメント72時間

「72時間」。72=24×3ということで、3日間を1つの場所にこだわってカメラをかまえ、その場所に集う人々の表情を追いかけるというもの。

この番組が大好きで、本放送を見逃したときはNHKプラスで追いかけて視聴したり、年末恒例の「視聴者投票による年間ベスト10」を録画しておいて年始の晩酌のお共にしたりと楽しんでいます。

その番組で、数年前に採り上げられたのが、今回のテーマ「薬師寺東京別院で写経」です。

画面に登場する市井の方々には、お一人お一人に「写経」という時間と向き合いたいという思いがあり、それが印象に残る番組でした。

 

お経を写すという時間は、どんなものなんだろう。

 

俗な好奇心ではありますが、その時に思った率直な感想です。いつか時間が出来たら訪れてみたいなぁ~。

 

で、時間が出来たので行ってきました。

 

薬師寺東京別院

JR五反田駅東口を出て桜田通り(国道1号)の坂をゆるゆると登って、目黒方面に折れて住宅街を歩くこと10分弱。外からはお寺とは思えなかったほど、周囲の住宅街と馴染むようにあったのが「薬師寺東京別院」です。

奈良の薬師寺の東京にある別院、ですね。

”薬師寺は天武9年(680年)に天武天皇が皇后の病気平癒を祈願して建立した寺”とウィキペディアにありました。1300年以上前か~。

せっかく来たのですが玄関口で二の足を踏んでいたところ、「天気もよくって良かったですね~」と後ろから高齢の女性がお声かけして下さりながらトコトコと追い越して行かれました。なんだか背中を押して頂いた気がして別院に入りました。

 

お写経の受付は2階です。

 

初めての訪問であること、写経をやってみたいこと、をゴニョゴニョと告げると温和な受付の方が「ようこそ」と迎え入れて下さいました。般若心経の納経料として2,000円をお渡しし、初めて訪れた人のためにお坊さんから説明をいただきました。

たまたま僕と一緒に受付をされていた初めてのかたの二名に対し、こっちの緊張をほぐすように柔らかい関西弁で時おり冗談を交えながら、

曰く、

・本堂に入って、象さんの香炉をまたいで、お好きな席(いす席です)へ

・「写経作法」という紙があり、一読

・般若心経が置いてあり、それに「透かす」ように和紙を置く

・硯と墨があるので、ゆっくりと(約10分ほど)墨をする

・下敷きとなっている般若心経をなぞるように一文字づつ

・うまく書こう、やら、「止め払い」なんて考えなくても良し

・およそ1時間半ほどで終わったら書き上げたお経をお納め

といったことをご説明いただきました。

(スイマセン、もっと有難いお話も頂いたと思いますが、緊張しており、この程度で) 

 

では、本堂へ。

かわいい象さんの香炉があります。こちらをまたいで、空いている席へ。全部で40席ほどとの説明を頂きましたが、平日の午前中で、およそ10人のかたがいらっしゃいました。

ちょっと戸惑いながら、教えて頂いた通り、まずは写経作法を読み、墨をすること10分。

やおら、一文字めを書いて、ああ、はやくもヨレヨレ。

考えてみたら、最後に「習字」なるものをやったのはいつだ?もしかしたら中3?40年前?

冗談じゃなく中3がラストかも。高校・大学には習字の時間はなく、長じてからは結婚式に出席した折に名前を書くが、よくて筆ペン、もしもサインペンがあれば、それでやっつけていた次第です。

ただ、先程の説明の時の「これは習字ではありません。あくまで【写経】です。般若心経をなぞれば良いのです」との言葉に励まされ、気を取り直して続けていきます。

 

ただ、なぞるだけ。ただ、なぞるだけ。

 

とはいいながら、隣の人が気になり、昼に何を食べるかが気になり、昨日のことが気になり、明日のことが気になり。。。

なかなか思いがまとまりません。

こういうのってマインドフルネスに似ているのだなあ~と後ほど気が付いたのですが、まあ一日で、一回でうまく出来るというものでもないでしょうね。

とにもかくにも、一文字一文字写経を進めて、最後は「為(お願いごとをお書きください)」という空欄があり、ちょっと迷って「穏やかに」と書きました。おお、ここで初めて平仮名を書きました。

書き上げたお経を納める、つまり「納経」で終わります。本堂前方、薬師如来像の前に納めるための台があり、お香をくぐらせた後、お経を納めました。

受付に戻ってきて、だいたい1時間半が経過しておりました。受付のかたと少々お話し、御朱印も頂いて別院をあとにしました。

冒頭の和尚さんのお話では、一度きりで終えてしまうとまさに「一巻の終わり」とのことで、ぜひぜひ何度でも足をお運びくださいとのこと。よし、また来よう。

 

今回、写真は、入り口以降では撮りませんでした。特に「撮影禁止」と書いてませんでしたが、自分の気持ちのほうで、ここで写真撮影は似合わないかなと思ってのことです。

以下は、頂戴した般若心経です。これを写す・なぞるという行いでした。ご参考まで。

また、本文中、仏教の用語としては正しくないものもあるかも知れません。なにぶん、自分の宗派も父の葬式で知った程の無法なもので恐縮です。

 

そうそう、薬師寺さんでのお写経は、宗派を問わず、とのことでした。「気軽に」という表現は違うのかも知れませんが、また是非行ってみたいと思っています。

 

今回はここまで。次回、また素敵な場所を訪れてご紹介していきたいと思います。ではでは。