こんにちは! セイジュンです。新入社員の皆さんが入社してきました。コロナ禍3年目。今年も入社式はバーチャルでした。大変です。
毎年4月になると、新入社員のタイプ分類が、マスコミで報道されます。
これは、昭和48年度(1973年度)から平成14年度(2002年度)まで、30年間にわたって、現代コミュニケーション・センター所長であった坂川輝夫氏が命名されてきたものです。
その後、平成15年度からは、財団法人 社会経済生産性本部の「職業のあり方研究会」へ、さら平成30年度からは産労総合研究所に引き継がれました。
さてさて。令和6年度(2024年度)が発表されましたが、何だってしょうか。
2024年度:新NISAタイプ
2024年度(令和6年度)は、新NISAタイプでした。
傍題は「セレクト上手な」とついてます。
金融ネタは、2007年度の「デイトレーダ型」以来。昨今の株価高騰もあって、久々の金融ネタでしたね。
「自分の未来は自分で築く!「セレクト上手な新NISAタイプ」」
今年の新入社員は、デジタルに慣れ親しんでいる一方で、対面コミュニケーションの経験に乏しく、「仲間」以外の世代との距離感に戸惑う面がある。また、タイパを重視し、唯一の正解を求める傾向が年々増している。しかし、これらは言い換えれば、目標をはっきりと見定め、集中して向かっていく熱意と、効率を重視し最適解を実行する振る舞いに長けているということでもある。
目標とする未来が定まれば、彼らは自分なりに情報を集め、「セレクト」して歩き始める。今までにない可能性を内包したその歩みは、2024年の制度変更で選択の幅が広がった新NISAと重なる。コツコツ積み立てて業務を学んでいくのか(つみたて投資枠)、あるいはアグレッシブにチャレンジするのか(成長投資枠)。彼らの選択を尊重しつつ、いかにサポートし、導いていくかが問われていく。~産労総合研究所:新入社員情報局より引用
2023年度:AIチャットボットタイプ
2023年度(令和5年度)は「AIチャットボットタイプ」でした。
傍題として「可能性は∞(無限大)」とついておりました。
新型コロナウイルス感染症の猛威のなか、大学生活のほとんどをオンラインのカリキュラムで過ごした今年の新入社員。インターンシップや就職活動もオンラインでの選考がごく自然に盛り込まれ、むしろ対面での機会を増やそうという流れの中で入社を迎えた彼らは、対面でのコミュニケーション不足から、こちらに特別意図のない発言やしぐさでも、ストレスに感じてしまうことがある。一方で、知らないことがあればその場でごく自然に検索を始めるデジタルネイティブ世代である彼らは、さまざまなツールを扱い答えを導き出すことにかけては、すでに高いスキルをもっている。
先輩社員は、彼らの未熟な面や不安をこれまで以上に汲み取りながらコミュニケーションを取ってほしい。AIチャットボットが適切なデータを取得することで進化していくように、彼らは適切なアドバイスを受けることで、想定を超える成果を発揮する可能性に満ちている。~産労総合研究所:新入社員情報局より引用
2022年度:二刀流タイプ
「二刀流」タイプだそうです。オオタニサン、ですね。
理由は以下の通り。
新感覚の二刀流タイプ
なるほど。。。
ちなみに、さらに1年前の2021年(令和3年)度は何だったかというと。。。
2021年度:ソロキャンプタイプ
「ソロキャンプ」タイプだそうです。
理由は以下の通り。
「仲間が恋しい」ソロキャンプタイプ
余計なお世話ですね。。。
ちなみに、さらに1年前の2020年(令和2年)度は何だったかというと。。。
2020年度:厚底シューズタイプ
厚底シューズタイプ、だそうです。理由は以下の通り。
こちらも、なるほど、ですね。
しかし、1年も経つと「厚底シューズ」というもの自体が何だったか分からない、というのが実情です。。
2020年の4月といえば、既にコロナ禍の始まりだったのですが、おそらく会議で「厚底シューズで行こう!」と決定したのはそれより前だったということでしょうか。
まだ当時は、オリンピックも延期前であり、五輪関連でのネーミングは鉄板だったんでしょうね、残念です。。。
イマドキの若者を分類したい欲求
その時々の世相と、新入社員の特徴を結びつけて新年度の話題つくりの一つとして、タイプ分類をしていると考えれられますが、「イマドキの若者は、、」と、ひとくくりにされてしまうのも、当事者の立場では、忸怩たる思いがあります。
しかし、もう少し突っ込んで考えてみましょう。
そもそも新入社員をタイプ分類する思考とは
昭和48年度(1973年度)当時の新入社員を、現役大卒と仮置きして22歳としましょうか。
すでに10年ほど前に還暦・定年退職となり、今出では古希(70歳)を迎えようとしています。
社会人生活その後40年近くをサラリーマンとして過ごし、退職後10年が経過ということです。
新入社員のときには、「パンダ型」とひとくくりにされていましたが、その後の社会人生活は皆さん、紆余曲折だったはずです。
会社に入った時よりも、その後の人生の方が3倍と長くなるので、当然ですね。
それを承知で、毎年の新入社員をタイプ分類する、しかも、その時々の新商品や新しいサービスに結びつけて。
新商品・サービスのメリットにダブらせて新入社員の潜在能力をほめた上で、ちょっとしたネガ情報を入れて苦言を呈するというちょっと嫌味なオチのつけ方です。
時事評論的、かつあまり笑えない大喜利ですね。
和暦で発表するセンス
もうひとつ、新入社員タイプ別一覧を調べてみて気づいたのですが、平成29年度、つまりは2017年度まで、発表は和暦のみでした。
発表母体が財団法人という公的な団体だったことによるものでしょう。
おそらく、平成になったと同時くらいに一般法人では西暦のみ、あるいは西暦・和暦両者併記となっていったと思います。
今でも、国・地方自治体、あるいはNHKの報道などは和暦主体です。
和暦だからいけないとは言いませんが、グローバルで時代を測る際に西暦・和暦変換をかけないといけないのは明らかに手間だなと思います。
情報は使いよう
新入社員タイプ分類について、否定的なことを書きましたが、情報自体は使いようだと思います。
以下に、1973年度から2020年度まで、タイプ分類を一覧化してみました。
(財団法人社会経済生産性本部のホームページより出典)
その時々の時代背景を想像してみたり、諸先輩方との会話、営業時のアイスブレイクにも使えるかなと思います。ご自身の入社年次は何型ですか?
◆昭和48年度(1973年度) パンダ型
◆昭和49年度(1974年度) ムーミン型
◆昭和50年度(1975年度) カモメのジョナサン型
◆昭和51年度(1976年度) たいやきクン型
◆昭和52年度(1977年度) 人工芝型
◆昭和53年度(1978年度) カラオケ型
◆昭和54年度(1979年度) お子様ランチ型
◆昭和55年度(1980年度) コインロッカー型
◆昭和56年度(1981年度) 漢方薬型
◆昭和57年度(1982年度) 瞬間湯沸かし器型
◆昭和58年度(1983年度) 麻雀牌型
◆昭和59年度(1984年度) コピー食品型
◆昭和60年度(1985年度) 使い捨てカイロ型
◆昭和61年度(1986年度) 日替わり定食型
◆昭和62年度(1987年度) テレフォンカード型
◆昭和63年度(1988年度) 養殖ハマチ型
◆平成元年度(1989年度) 液晶テレビ型
◆平成2年度(1990年度) タイヤチェーン型
◆平成3年度(1991年度) お仕立券付ワイシャツ型
◆平成4年度(1992年度) バーコード型
◆平成5年度(1993年度) もつ鍋型
◆平成6年度(1994年度) 浄水器型
◆平成7年度(1995年度) 四コママンガ型
◆平成8年度(1996年度) 床暖房型
◆平成9年度(1997年度) ボディシャンプー型
◆平成10年度(1998年度) 再生紙型
◆平成11年度(1999年度) 形態安定シャツ型
◆平成12年度(2000年度) 栄養補助食品型
◆平成13年度(2001年度) キシリトールガム型
◆平成14年度(2002年度) ボディピロー型
◆平成15年度(2003年度) カメラ付ケータイ型
◆平成16年度(2004年度) ネットオークション型
◆平成17年度(2005年度) 発光ダイオード型
◆平成18年度(2006年度) ブログ型
◆平成19年度(2007年度) デイトレーダ型
◆平成20年度(2008年度) カーリング型
◆平成21年度(2009年度) エコバック型
◆平成22年度(2010年度) ETC型
◆平成23年度(2011年度) 自粛
◆平成24年度(2012年度) 奇跡の一本松型
◆平成25年度(2013年度) ロボット掃除機型
◆平成26年度(2014年度) 自動ブレーキ型
◆平成27年度(2015年度) 消せるボールペン型
◆平成28年度(2016年度) ドローン型
◆平成29年度(2017年度) キャラクター捕獲ゲーム型
◆平成30年度(2018年度) AIスピーカー型