ITストラテジスト絶対合格【午前Ⅰから午後Ⅱまでの時間配分】

ITストラテジスト
セイジュン
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ITストラテジスト試験対策。今回は、午前Ⅰから午後Ⅱまでの4つの時間割について、深掘り。それぞれの時間の使い方を整理してみましょう。

 

こんにちは!セイジュン@エンジニア応援隊(@39Seijun)です。ITストラテジスト試験対策を応援しておりますが、今回はそれぞれの時間配分をシミュレーションしてみます。

午前Ⅰから午後Ⅱまで、4つのパーツに分かれているITストラテジスト試験。すべての時間を書き出すと以下の通りです。

午前Ⅰ 午前Ⅱ 午後Ⅰ 午後Ⅱ
試験時間 9:30~10:20
(50分)
10:50~11:30
(40分)
12:30~14:00
(90分)
14:30~16:30
(120分)
出題形式 多肢選択式
(四肢択一)
多肢選択式
(四肢択一)
記述式 論述式
出題数
解答数
出題数:30問
解答数:30問
出題数:25問
解答数:25問
出題数:4問
解答数:2問
出題数:3問
解答数:1問

では、個々にみていきましょう。

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午前Ⅰ:短期決戦

午前Ⅰは、9:30~10:20の50分。30問の四肢択一ですから、単純計算で1問あたり1分半強で解答することが求められます。短期決戦です。

とはいえ、午前Ⅰは知っているか知らないかの要素が大きいので、過去問で備えをしておけば、時間が足りなくなってゲームオーバーということはありません。

粛々と、淡々と、一問ずつをこなしていきましょう。

また、計算問題もあります。電卓の持ち込みは当然できませんが、複雑な四則演算はありません。こちらも慌てず粛々と。

さて、試験監督の「はじめ!」の声に併せて、まずは受験番号と氏名の記入・マークを忘れずに。では始めましょう。

◆解答のマークは、1問単位に記入する。

情報処理技術者試験に限りませんが、マークシート問題の場合、「解答は問題冊子に記しておいて、最後に一気にマークする」という方もいらっしゃいますが、おすすめしません。最後に時間切れとなったら悲しすぎます。解答のマーキングは一問ずつ実施しましょう。

◆迷っても、ひとまず解答・マークする。

四肢択一で「あるある」なのが、次のケース。

アとエが違うのは分かった。イかウだ、迷うなあ。とりあえず保留で次の問題行っちゃおう。

こういう場合でも、以下の2つの理由からイかウのいずれかをマークすることをおすすめします。

  • 万一、時間切れで戻って来られなかった場合、マークしていなれば×。とりあえずマークしておけば4分の1で〇。
  • 保留でブランクにしていた場合、解答マーク欄に後続の問題を間違えてマーキング。いわゆる段ずれを起こす危険があるから。

さて、30問を一通り、最後まで実施。ここで時間が余るのが理想です。

余った時間でもう一度、受験番号と氏名を確認。あとは一問一問、解釈ミス・ポカミスがないか、計算問題の検算などを確認。また、答えに迷って適当にマークした問題をもう一度考える。

ここは、個人的な考えですが、いったん迷ってでもイと書いた問題は、よほど明確にウに訂正しないタイプです。変更して間違いだった場合、悔しいので。まあ、ここは個々人の好みで。

さて、ここでタイムアップ。午前Ⅰ、お疲れ様です。

 

午前Ⅱ:超短期決戦 

午前Ⅱは、10:50~11:30の40分。25問の四肢択一です。

方法論は午前Ⅰと同様なので、割愛。

ただし、ITストラテジストに特化した領域のみが出題されるので、計算問題がほとんどありません。

知識を問う問題(平たく言うと知っているか知らないかで決まる問題)なので、時間が全然足らないという事態にはならないと思います。

以上で、午前Ⅰ、午前Ⅱ終了です。

お昼休みが1時間。昼食、あまり食べ過ぎないようにして午後にいきましょう。

 

午後Ⅰ:さあ天王山 

さて、合格に向けての分水嶺・午後Ⅰですが、12:30~14:00の90分。4問中2問を選択して解答していきます。

 

◆10分を予備時間として除く(理想論)

90分のうち、10分を予備時間として除きましょう。その10分の内訳は、以下の通り。

 

【冒頭の5分】

  • 受験番号・氏名の記入とマーキング
  • 4問中、2問を解答する選択時間

 

【ラストの5分】

  • できる範囲での見直し。記述式解答の誤字・脱字確認。あまりに汚い字の部分清書
  • 受験番号・氏名の最終確認。特に、解答を選択した問題番号の〇つけ確認(漏れがち)

午後Ⅰは、時間切れも懸念されるほどハードですので、この10分の予備時間は、楽観的・理想論ではあります。とにかく落ち着いて。ドイツのことわざいわく、「静かに急げ」です。

 

◆4問中2問の選び方

さて、4問中2問の問題を選択する方法です。

  • まずは、各文章問題のリード文から判断する
  • 文章題をざっと読んで判断する
  • 問題数を一瞥して判断する

まずは、リード文から見ていきます。以下は、2021年春のITストラテジスト試験午後Ⅰのリード文4問分です。

 

問1 タクシー会社におけるデジタルトランスフォーメーションに関する次の記述を読んで、設問1~4に答えよ。
問2 小売業の店舗販売とインターネット通信販売の融合に関する次の記述を読んで、設問1~3に答えよ。
問3 印刷会社の写真事業における新規ビジネスの企画に関する次の記述を読んで、設問1~3に答えよ。
問4 AIを用いた筋電義手に関する次の記述を読んで、設問1~3に答えよ。

 

いかがでしょうか。

先に余談ですが、午後Ⅱの過去問の解説でも扱いましたが、DX、AIと新規性が高く今日的なテーマであるとともに、リアルのネットの融合、新規ビジネス企画とストラテジストの色合いがホント強いですね。

さて、ここからは、あなたご自身の過去の経験値からどれが解きやすいかを決めていくことになります。

私は、上記を見た瞬間にまず問4を捨てました。組込み系システムの色合いが強そうだなと思ったので。

次に、問1を採ることにきめました。設問数が他と違い4問。設問が多くて厄介と思う方もいるかと思いますが、私の考えは逆です。1小問単位の配点が小さくなるので1つ落としても他で稼げる考えたからです(ここは後ほど詳細に)。

その次、問2・3は、文章の頭をざらっと確認しました。IPAのサイトに過去問がありますので、皆さんもどうぞ。

問2は、小売業の店舗販売とインターネット通信販売の融合、問3はプ印刷会社の写真事業における新規ビジネスの企画。

ここで、問2をざらっと読むと「流通・物流システム」を扱っていることが想像されます。過去に流通システム、あるいはe-コマース系のシステムを扱った人は本問を選択するのではないでしょうか。

他方、問3は新規ビジネス企画という題意ではありますが、本文をざっと読むと、題材のビジネスモデルに詳しくなくてもゼネラルな思考、あるいは企画業務、マーケに携わった方なら何となく勘所がつかめるのではないでしょうか。

ここでも、ご自身の経験が活きる方を選択します。私はちょっと踏ん切りがつかず、どちらかというと問3のほうが好みかな~といったところです。

 

最後が、問題数や解答の文字数などを見てみること、です(先程、問1を選択した際に書きましたが、もう少々解説してみます)。

ここは問題文を眺めつつ、解答用紙を見ていきます。解答用紙で、設問数の多い少ない、また〇文字以内で書け、の文字数などを見回します。

往々に、設問が少なく記述式文字数が少ない方が解答にあたっての体力・時間・工数が減ると考えてそちらを選択しがちですが、ここでも私の考えは真逆です。

設問数が多い方、文字数が多い方を選択することをおすすめします。

その理由は、記述式の場合、部分点がとれること、にあります。また設問が多い場合、1問あたりの得点が相対的に少なくなります。つまり、リスク分散が図られると考えているからです。

 

総合的に判断して、問1と問3を選びました。

当たり前ですが、どれを選択するかに正解はありません。大事なのは、上記のような尺度、あるいは段取りで決めきることです。最悪なのが、ある問題を解き始めて10分たって、どうしても問題との相性が悪くて他の問題に乗り換えてしまうことです。この時点で恐らくタイムオーバーだと思います。

 

ですので、確信をもって問題を選んだあとは、目の前の問題に集中しましょう。

 

◆正味80分:1問40分で解く

さて、90分 ー 10分 = 80分。正味の時間が80分です。

つまり、80分 / 2問 = 40分、一問あたり40分です。 

ここで、問題に対峙する際に、先に文章を読むか、先に設問を見るか、という問題があります。これは情報処理技術者試験というよりも、受験の現代文の解法ですね。

先に設問を見ることで、問われる観点が事前に分かるというメリットがあります。

他方、文章を読む前に先入観が入ってしまうので、文章を読み込む際に邪魔になるというデメリットもあります。

ここは、個々人の解き方や考え方のクセによるものが大きいと思いますので、どちらがおすすめという訳ではありません。ぜひ、事前学習で過去問を解く際に、両者を試して自分にあった方法を体得してください。

さて、40分。文章を読むときのリズムは、速読ではなくむしろスローで。音読するくらいのリズム・ペースを心掛けています。

読み込みながら、重要と思える箇所、覚えておきたいキーワードなどにはアンダーラインを引いていきます。

そして、設問に従い、解答していきます。学習方法、解法については午後Ⅰ対策の項に書きましたので、そちらもゼヒ。

さて、40分経過。最初の5分と併せて45分経過、ということは13時15分。もう少しで最後の設問まで行けるという場合は、5分程度の延長は可、ということは13時20分。

ここまで来たら最初の問題が終わっていなくても、次の問題に行きましょう。

次の問題のほうが得意領域あるいは簡単ということも考えられます。ここでもリスク分散を図りながら、最後までたどり着くことを意識しましょう。

午後Ⅰの時間配分はここまでです。

 

午後Ⅱ:ラストスパート、がんばりましょう 

さあ、ラストスパート、午後Ⅱです。

14:30~16:30の120分間。出題数3問中1問を選択して解きます。

 

◆15分を予備時間として除く(理想論)

午後Ⅰと同じ10分、いやできれば午後Ⅱの場合は、あと5分追加の15分を予備として確保したいところです。

その使い道は以下の通り。

  • 問題選択(5分)
  • 「論述の対象とする構想、計画策定、システム開発などの概要」書き(5分)
  • 不測の事態に備える(5分)

 

まずは問題の選択です。

出題数は3問。問題文の冒頭にあるリード文を一瞥、ここに何が問われているかのエッセンスがあります。

例えば、2021年度だと

問1:デジタルトランスフォーメーションを実現するための新サービスの企画について
問2:個別システム化構想におけるステークホルダの意見調整について
問3:異業種メーカとの協業による組込みシステムの製品企画戦略について

 

自分が想定してきた「概要」とどちらが親和性が高いか、自分が過去経験したプロジェクトのノウハウを活かせそうなテーマはどちらか、といった視点で確認します。

併せてリード文だけでなく、設問文もざっと読んで、論文構成(ここまで何度も話ししてきた骨組み)を組む際に、文書内の事例=自分の経験となっていそうなのはどちらか、といった点で最終確定します。

 その上で選んだ設問を〇で囲みます。ここまで5分。 

次に、「論述の対象とする構想、計画策定、システム開発などの概要」書きです。

事前に想定してきた「概要」と論文の展開に齟齬がある場合でも、あまり悩まず一通り記載します。微調整はラストで行いましょう。

さて、冒頭10分の準備が終わり、正味が110分。まだまだ原稿用紙には向かいません。

ここから「論文の骨組み」作成です 。骨組み作成についても

 >>午後Ⅱの詳細

 >>過去問のまとめ

に詳細記事を書きました。ご一読ください。

 

骨組みの際は、改めて問題文章と設問ア・イ・ウ(特にアの後半とイ)を熟読します。

設問アの後半とイの論旨展開をどのように進めたらいいか、問題文章中にヒントが書かれています。そのヒントをもとに骨組みを完成させます。ここに10分から15分。

さて、ここまでが下ごしらえ。時計を見ると14:50(開始から20分過ぎ)というところでしょうか。残り100分強・90分弱、いよいよ原稿用紙に向かいましょう。

 

◆100分で本編執筆

90~100分で2,800文字強を目処に。

骨組み・プロットまで作成しておけば、あとは粛々とメリメリと書いていけばいいだけです。いくつか注意点を。

 

◇難しい言葉は使わず、文章もこねくり回さず短文を積み上げる意識で

一つの文章は2~30文字程度でこれを3・4回繰り返すと100文字。これを4つこなすと例えばアー1が終わるといったリズムを持って書いていきましょう。 

 

◇適宜、改行・段落替えを忘れないこと

 論文を書いていて、バックログ・後戻りになりがちなのが、途中まで書いたのに論理矛盾・書き漏れがあって前に戻って書き直したい場合です。

 段落替えをしないままびっちり書いてしまうと戻って書き足したい場合、大幅に消しゴムで消す必要が生じます。

 また「〇〇字以上〇〇字以下で書け」と言われているのであって、枚数・行数を問われているわけではありません。ですので、イー1・イー2といった設問内の章立ては勿論ですが、論理のブレイクの際も適宜改行を意識しましょう。

 

 ◇筆を休めて、論証を確認する際はマッサージ

粛々とメリメリと書いていきます。とは言え、鉛筆・シャーペンを手に原稿用紙に向かうという習慣が絶えて久しい今日、中指もコチコチに赤くなっていきます。

適度に手首の運動・マッサージをしながら、最後まで行きましょう。

 

◆不測の事態の5分

さて冒頭に不足の5分と書きました。

あくまで個人的に、ですが、120分の長丁場、トイレに行きたくなることもあります。

そっちに気を取られて論文執筆どころじゃなくなっては元も子もないので、その場合は、試験監督さんに手を上げてさっさとトイレに行きましょう。

それが不測の5分の使い方でした。

さて16:30になりました。1日お疲れ様でした!

 

 

本日はここまで。お付き合いありがとうございました!また受験の心得、アップしていきますね。