ITストラテジスト絶対合格:2024年版【午後Ⅱ対策】

ITストラテジスト
セイジュン
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ITストラテジスト試験の対策まとめも、いよいよ午後Ⅱに突入しました。頑張っていきましょう。

こんにちは!セイジュン@エンジニア応援隊(@39Seijun)です。今回は論文対策をバッチリです。

早くも2024年春向けの通信教育・模試が発表になりました。特に論文対策は書くこと、そして他者に採点してもらうことが重要です。一番良いのは模試か通信教育の受講です。204年度版の模試・通信教育情報、こちらの記事でまとめました。併せて是非!

午後Ⅱ問題の方針:文字数を決めよう

まずは、午後Ⅱの時間配分などは以下の通り。

時間:14時30分 ~ 16時30分 120分間
出題数:3問
回答数:1問
出題形式:論述式

さて。午後Ⅱ問題の論点は、「2800文字書こうと思うな、100文字を28回書くと思おう!」です。

午後Ⅱ問題は、冒頭に約600字ほどの問題文があって、その後にア・イ・ウという設問が3つ並んでいる構成で出来上がっています。設問ア・イ・ウも、ほぼ定番で、次のようなスタイルで構成されています。

設問ア「800字以内で述べよ」
設問イが「800字以上1600字以内で具体的に述べよ」
設問ウが「600字以上1200字以内で述べよ」

最大書くとすると、800+1600+1200で、3600字です。

とはいっても、2時間という限られた時間の中で、3600字を書く必要はありません。

論理展開が弱い3600字よりも、しっかりとした2800字程度の論文を仕上げるように意識しましょう。

具体例でみていきますね。ITストラテジストの試験サンプルを例題にしてみます。

ITストラテジスト 午後Ⅱサンプル問題で解説

問 強い制約条件下における情報システム化計画の策定について

企業の統合や法改正への対応、急成長市場への早期参入などでは、開発期限など強い制約条件下で、トラブルが許されない重要な情報システムの構築に取り組むケースが急増している。こうした場合、制約条件を踏まえて、リスクにも考慮して情報システム化計画を策定することが重要になる。例えば、企業の統合や法律の施行に間に合うように開発の期限が設定され、この制約に伴うリスクが軽減できるようシステムの方式を選定したり、段階的な整備を検討したりすることになる。期限だけでなく、予算や要員なども制約条件とされることがあるが、いずれも所与の条件としてそのまま受け入れるべきではない。次のような点も検討のうえ、場合によっては事業戦略自体の見直しも行って、実現可能性の高い計画となるよう関係者が協力して取り組むことが必要になる。

・期限や予算など指示された条件は、事業戦略との関係で、いずれも妥当で見直しの余地がないか。
・期限、予算、要員、開発範囲など強い制約条件が複数ある場合には、各条件の優先度や重要度から、条件のトレードオフやバランスは妥当か。
・一度策定された計画に高いリスクを抱える部分が残る場合には、代替手段によるリスク軽減や範囲や機能の絞込みなど、計画自体を見直すか。

あなたの経験と考えに基づいて、設問ア~ウについて論述せよ。

設問ア あなたが関係した強い制約条件の下での情報システム化計画の策定について、情報システムの概要を、制約とその背景も含めて、800字以内で述べよ。

設問イ 設問アの計画策定の際、事業戦略及び制約条件の妥当性の確認とその見直しをどのように進めたか。その際直面した問題をどう解決したかについて、関係者の協働や調整も含めて、800字以上1600字以内で具体的に述べよ。

設問ウ 設問イの結果、確認された制約条件の下で、情報システム化計画の策定において、リスクを軽減し実行可能性を高めるために行ったシステム面の工夫を、600字以上1200字以内で述べよ。

では、設問単位に、合計で2800字程にたどり着けるように分解してみましょう。

設問単位に問題文からピックアップした記述事項と実務経験(スキル標準)の知恵を当てはめます。

ここで、◆ひとつで、200字としてみますね。ちなみに、これを「論文の骨組み作り」と呼んでおります。小説や脚本を書く際のプロット作りですね。

設問ア(800字)

◆私が関係した情報システム化計画の策定の概要
◆システム化計画策定の目的
◆その中の強い制約条件
◆強い制約条件をもたらした背景

設問イ(800字~1600字:着地点1200字)
◆事業戦略及び制約条件の確認
◆事業戦略及び制約条件の見直し
◆直面した問題
◆問題に関する解決策
◆関係者との協働
◆関係者との調整

設問ウ(600字~1200字:着地点800字)
◆確認された制約条件
◆情報システム化計画策定のポイント
◆リスク軽減策ためのシステム面の工夫
◆実行可能性を高めるためのシステム面の工夫

どうですか。800+1200+800=2800!

では次に、骨組みの中に問題文からピックアップした記述事項と実務経験(スキル標準)の知恵☆を当てはめます。

すると、ひとつの☆について、大体200字程度の記述をすればいいというのが分かってきます。

設問ア.私が関係した情報システム化計画の策定の概要(800字)
1情報システム化計画の策定の概要
☆対象業務や企業など
2.システム化策定の目的
☆システム化の要請(例えば、法規制対応や、企業統合による新規会計
システム導入など)
3.強い制約条件
☆上記1.2.に絡めてで制約条件の内容(例えば、法規制・例えば
個人情報保護法など具体的に書く)
4.強い制約条件をもたらした背景
☆法制度の施行が1年後に迫っているなど

設問イ.情報システム化計画の策定におけるシステム面の工夫(1200字)
1.事業戦略及び制約条件の確認
☆例えば、法規制の施行が1年後であるが、まずは制度運用を施し、
システム面でのトレーサビリティ具備はその半年後でいいことを
確認したとか。
2.事業戦略及び制約条件の見直し
☆上記、確認からシステム構築と並行して運用フローの確定と実運用を
開始したとか。
3.直面した問題
☆運用フローの確立にあたって、IT部門だけでなく、運用部門等との調整が
必要になったとか。実際の法制度の施行上、何が正解か分からなかったとか。
4.問題に関する解決策
☆運用部門と協働で検討するPTを組成したとか。法制度施行にあたって
弁護士・会計士等とのコミュニケーションをとったとか。
5.関係者との協働
☆組成したPTでの協働作業の方法。承認ルートの設定や、テスティングの
運営方法とか。
6.関係者との調整
☆当局(法施行側や弁護士・会計士等)との調整。経営層による最終承認とか。

いかがでしょうか。このように、問題文の文意を理解し、設問ア~ウで提示されている要求事項をヒントに、論文の骨組みを構成し、その上で実際の論文作成の訓練を進めましょう。

実際の学習方法

論文作成の学習方法は、次の2点

1.過去問を使った骨組み作成
2.実際の論文書き、ベストは添削・模試

まずは、過去問を使った骨組み作成です。

ITストラテジストの過去問を用いて、問題文と設問を精読。その上で、設問に従った骨組み・プロットを作成します。これを試験本番前の1か月週末単位に2セットづつ。都合、8本程。

作業時間は、1時間足らずですが、論文構築の実力が着きます。

もうひとつが、実際の論文書きです。

なかなか時間が取れないかも知れませんが、出来れば本番までに2回は原稿用紙に向かいましょう。普段、鉛筆・シャーペンを握って手書きで原稿用紙に論文を書くなんて機会はなくなっています。感をつける意味でも実際に論文を書きまましょう。

その際、出来れば書きあげた文章を添削してもらうことをお勧めします。

通信教育や模試を利用するのがベスト。こちらは、また別途記事をアップデートしますね。

では、ITストラテジスト試験:午後Ⅱ対策はここまで。また、試験対策、深堀りしますのでお付き合いくださいませ。