こんにちは!セイジュン@80年代少年(@39Seijun)です。
80年代あいうえお辞典、今回は「は」の項。久々に音楽ネタです。ミッドエイティといえばコレですね、バンド・エイドです。
80年代なかば。いわゆるミッドエイティと称されていますが、まさにその始まりの1984年、イギリスとアイルランドのロック・ポップス界のスーパースターによって結成されたプロジェクトがあります。
バンド・エイド
バンド・エイドについて語るには、まず80年代中盤の時代背景を振り返る必要があります。
米国-ソ連をそれぞれのトップとするNATOとワルシャワ条約機構間の「東西」冷戦は依然として存在しているこの時期ですが、もうひとつの世界的な問題として「南北」の問題、つまり、先進国と発展途上国との格差の広がりがありました。
発展途上国が多くあるアフリカ大陸に対し、ヨーロッパ諸国は元の宗主国であり、また地理的にも近いという特徴が英国でバンド・エイドが生まれる遠因になっていたのでしょう。
アフリカ、特にエチオピアで起きた飢餓のニュースを知り、アイルランドのバンド「ブームタウン・ラッツ」のボーカリストであるボブ・ゲルドフが発起人となり、イギリス・アイルランドのロック/ポップス界のスターが集まって結成されたプロジェクト、それがバンド・エイドです。
Do They Know It's Christmas?
1984年11月25日。ロンドンのサーム・ウェスト・スタジオでレコーディングされた曲が、「Do They Know It's Christmas?」です。
発起人であるボブ・ゲルドフの呼びかけのもと、
スティング
U2
デュラン・デュラン
スパンダー・バレエ
ポール・ヤング
スタイル・カウンシル
ワム!
カルチャー・クラブ
フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッド
らが終結。
急遽集まってのレコーディングだったようで、既に予定のあったポール・マッカートニー、デヴィッド・ボウイといった大御所らはレコーディングには不参加。でも当時のシングル盤のB面にメッセージを寄せています。
80年代に入り、MTVが出てきて数年。そして、ポップカルチャーとりわけロック・ポップスといった音楽界では第二期「ブリティッシュ・インヴェイジョン(英国の侵略)」が始まりつつある時代でした(ちなみに、第一期は当たり前ですがビートルズの時代です)。
デュラン・デュラン、カルチャー・クラブ、ワム!の面々は既に全世界で名前が知られており、そのメンバーらが一堂に集まってレコーディングを行ったという噂はあっという間に広まり、12月3日のシングル発売と同時にチャート首位につくことになりました。以降、イギリス国内だけでも400万枚近くを売上げ、その収益はチャリティとして還元されたということです。
その後、USA・フォー・アフリカによる「We Are The World」が生まれ、翌年7月にライブエイドが行われるなど、チャリティプロジェクトが広がっていったのは、80年代好きの皆さんにとっては周知のことですね(いずれ、これも「80年代あいうえお辞典」で纏めたいと思います)。
さて、楽曲としては、「We Are The World」が歌い手の個性に大いに寄りかかっているのに比べ、「Do They Know It's Christmas?」のほうがミディアム・スロウのテンポで80年代らしい編曲・楽器編成で個人的に好みです。
この曲はその後、定期的に英国中心にスターが集まって再録音、改めて時々のチャリティプロジェクトとして復活を遂げています。
バンドエイド20(2004年)
バンドエイド30(2014年)・・・冒頭、ショッキングな映像があります。ご留意ください。
おもしろいのが、04年版の方がちょっと70年っぽいってとこですね。そして、黒人歌手・女性シンガーが増えたこともすぐに気が付きます。世の中の変遷を感じますね。
もう数年たつと、バンド・エイド40がリリースされることになるのでしょうね、今から楽しみです。
さて、本家の「Do They Know It's Christmas?」は、1984年末から85年にかけてヒットチャート(特にUK)の1位を独占することになりますが、その時の2位だったのがワム!の「ラストクリスマス」だったというのも割と有名な話。
今となっては「ラストクリスマス」のほうが知られており、クリスマスシーズンの定番として残っています。事実、2021年1月1日になんと発売から36年目にして初の1位を獲得したそうです。今は亡きジョージ・マイケルの面目躍如です。
最後にひとつ。バンドエイドから始まり、ライブエイドまで、あるいはその後のチャリティプロジェクトについて、正直、偽善的・欺瞞的といった思いを抱くこともあります。
今回、「Do They Know It's Christmas?」についてのひとつのエピソードを知り、当時の彼らは「偽善」を承知し、覚悟の上でプロジェクトを実行していたことを理解しました。
歌詞はボブ・ゲルドフが主に担当しているが、その中の一節"Well tonight thanks God it's them instead of you" <「飢餓の犠牲者」が君ではなく彼らだったことを神に感謝しよう>という部分があまりにひどすぎると反対された。しかしボブはうわべだけの言葉ではなく、本音を伝えたいと反対を押し切ってそのままこの歌詞が採用されることになった。ちなみにこの部分はU2のボノが歌っている。~WIKIより~
以上 今回の80年代あいうえお辞典「は」の項は1984年のバンド・エイドについてでした。次回、「ひ」の項も、1984年ごろについて、です。宜しければまたお付き合いくださいませ。