
こんにちは、セイジュン(@39Seijun)です。2025年6月22日、東京都議会議員選挙の投票日。いの一番に並んで「零票確認」をしてきました~。
今回も「今年やりたい100のこと」でピックアップしたことの顛末記です。零票確認、うまくいったか否か??また、大人の社会科見学シリーズでもありますね。思いがけず、民主主義について考えてしまいました。
零票確認とは?
まずは、零票確認のおさらいからです。
「零票確認」とは、投票開始前に投票箱の中が空であることを有権者が確認する手続きです。
法律で定められている訳ではないそうですが、投票所では一番乗りの人に「投票箱の中が空であるかどうか見ていただけますか」と促されることが多く、希望すれば誰でも立ち会うことができるというもの。
個人的には「ぜろひょう」と呼んでいたのですが、日本語としては「れいひょう」のほうが馴染むのかもしれませんね。
いってみれば「0から始まる選挙」の最初に立ち会える、透明性の象徴のような手続きでもあり、民主主義社会における「はじまりの儀式」とでも呼びたくなる場面です。
事前準備&持ち物
今回の目標は、「投票所で一番乗りして、零票確認に立ち会うこと」。
まずは開場時間(今回の投票所は朝7時)を事前にチェック。
念のため早めに行こうと決め、当日は5時に自然起床。夏至の翌日という日の長い季節、すでに空も明るく、気持ちよく目が覚めました。
朝食はとらず、水分も控えめに(並んでいる間のトイレが心配だったので…)。
5:20に出発、5:30に投票所である近隣の中学校の正門前に到着しました。
この時点で係の人も含めて人影はなく「これはいけるかも」。
後に振り返ると、持ち物は最低限でOKでした:
・投票所入場券
・身分証明書(念のため)・・・結果、不要
・スマホと時間つぶし用の本
・飲み物(夏場だったので)
投票所準備、実際の零票確認、投票まで
その後、5:45頃、一人目の係員が登場されました。
6:00過ぎには選挙管理委員会(のちのち、腕章されていたので分かりました)のスタッフたちが到着し、投票所内の準備が本格化していきます。
さらに6:30過ぎには、高齢の方や若者など、立会人・当日スタッフの皆さんが次々と集まりはじめ、現場に静かなれど確かな熱が帯びてきました。
そして6:38、私の後ろに繋がる投票者2番手が登場!この後、チラホラと集まり出し、6:55時点で6名でした。
1.私(零票確認狙いの確信犯・完全防備)、2.Tシャツ短パンサンダルの若者、3.ご高齢の男性、杖をついて参上、4.Tシャツ短パンサンダルの若者、5.おばさま、といった感じ。
6:57。いよいよ始まります。正門が開門され、選挙管理委員会の方に誘導されて校舎の手前へ。ここで、一時停止。7:00の時報を待ちます。そして7:00ジャスト。委員会の方に促されて選挙立会人のおばさまが、高らかに「ただいまから、令和7年 東京都議会議員選挙、投票を始めます」と宣言されます。
大きな文字&全ルビ付きの読み上げ原稿を手にした立会人の胸元には、白とピンクのリボンバラ。様式美すら感じますね~。
そして、一同しずしずと投票会場(校舎ロビー)に進みます。若い男女(おそらく20代)4人が長机の裏にずらり。
順番に、
・受付で入場券を提出(ノートPCでバーコード読み取り)
・確認印を押され
・投票用紙を受け取り
・鉛筆を手渡され
という流れ。朝イチにもかかわらず、連携の取れた滑らかな手続きでした。
さて、いよいよ零票確認かと思っていると……
予想とは違う展開が待っていました。
「最初の1人(つまり私)が確認する」のではなく、係の方が周囲に声をかけ、高齢の選挙立会人4人の中から2人が代表として加わり、私のほか投票者4〜5名も含めて、10人ほどが集まって“開幕の儀式”のような形になりました。
その中で、選挙管理委員会の方がきっぱりと宣言します。
「では、投票に先立ちまして、空虚確認を行います」
「零票確認」ではなく「空虚確認」という言い方。
これがなんとも哲学的で、「空虚を確認する」って……しびれます。
そして、全員が見守るなか、投票箱の蓋が開けられ、内部が空っぽであることを提示。
「はい、ありませんね」と係の方が確認を促すと、一同がうなずき、箱には南京錠できっちり施錠。
そして光栄にも、その第一号の有権者として一票を投じたのが、わたくし不肖セイジュン。
投票後は、選挙立会人から「投票済証」をいただき、これにて、零票確認を巡る冒険、無事に完走となりました。
終わってみての感想
もともとは「どうせ選挙に行くなら、何か楽しめるネタはないか」と、自分の中ではおなじみとなっているスタンプラリー的クエストとして、零票確認にチャレンジしてみた今回の体験。
やってみて改めて感じたのは、
民主主義というのは、途方もない手続きの積み重ねで成り立っているということ。
投票箱が空かどうかを確認する、ただそれだけのために、何人もの人が時間を割き、段取りを踏み、責任を持って動いている。
これは間違いなく、コストのかかる仕組みで民主主義がプロセスで成り立っている証左ですね。それでも、現代の人類が「今のところベターな方法」として、手間を惜しまず設計・運営している。
そのことを、現場の片隅から垣間見ることができました。
思い返せば、「議会傍聴」や「株主総会訪問」(こちらは民主主義ではなく資本主義ですが)でも、やっぱりこうした制度の裏側にある面倒を支える成熟のようなものを感じたものでした。
それにしても――
あとから気づいたのですが、期日前投票でも、日々この「空虚確認」って行われてるんですね!
つまり、こんなに早朝から自分を追い込まなくても、零票確認を体験するチャンスは毎日あるというわけで(笑)
ということで、来月に予定されている参院選では、期日前投票での空虚確認チャレンジをしてみようかな、と密かに思っています。
ではまた~。